トピックス
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2020.01.28 (火)
家族教室『認知症について』を開催
2020年1月25日
今年度第3回家族教室『認知症について』を開催
去る1月25日、今年度初めての試みとして『認知症』をテーマに、
第3回の家族教室を開催しました。
最初に、当病院の寺下医師から『認知症について』と題して、
認知症の原因と発症のメカニズム、主な症状や通常の物忘れとの違い、
認知症を予防し進行を抑えるために、日常生活の中で出来る工夫などについてお話しました。
また、後半は講義の内容や認知症の基本の知識についての質問をお受けしました。
質疑では、『認知症と遺伝との関係』『年齢と共に増える?』
『治療薬は?』『認知症への対策は?』など様々な質問が相次ぎ、
これに対して寺下医師からは『遺伝の要素もあるが、それ以上に日頃の生活習慣も大事』
『原因であるβ蛋白は、年齢と共に増えるわけではないが、
処理能力が落ちるので増えてしまう』『β蛋白を処理する薬の研究は進んでいるが、まだ開発されていない』
『施設は人手不足もあって、供給が追い付いていない。
今後は在宅支援や予防に目を向けて、啓発していくことが大事』などの回答がありました。
終了後のアンケートでは『知っているようでいて、深いお話を伺えて、勉強になりました。
予防が大事と知りました』『とても勉強になりました。
日々の生活で、どうしても楽な方に進みやすくしている自分に反省です』との感想をいただきました。
今回は初参加の方、リピーターの方双方から活発に質問が出され、
このテーマへの関心の高さが窺われました。
今後もご家族に役立つ情報や、関心の高いテーマを取り上げ、
気軽に参加できる場を提供していきたいと考えています。
(家族教室委員会)
2019.12.25 (水)
合同研究発表会 開催
第8回大石記念病院・レーベンハウス
合同研究発表会 開催
令和元年(2019年)12月19日(木)、第8回大石記念病院・レーベンハウス合同研究発表会を開催しました。
第8回目の今回、病院から6題、レーベンハウスから2題の発表を行うとともに、
診療部長の奥村医師による『安全なECTのために』と題した特別講演も行いました。
今回の研究発表では、逸脱行為のある患者さんの隔離最小化の試み、
転倒転落防止のための工夫、経口摂取が難しい利用者への関わり、
発達障害が疑われる患者さんの自己肯定感の回復など、
臨床的に難しい課題に取り組んだ発表が見受けられました。
また、精神科に対する不安や恐怖、インシデント・アクシデントレポートに対する意識と課題、
データで読み解く退院支援の在り方、認知症利用者へのアプローチについての調査は、
現場におけるそれぞれの取り組みを、全体的な視点に繋げる意欲的な研究だったと思われます。
今後も現場での様々な課題に取り組み、よりよい医療と介護の提供に繋げていきたいと思います。
2019.12.20 (金)
第2回家族教室 開催しました。
2019年11月30日
第2回家族教室
『患者さんへの接し方の工夫』を開催
去る11月30日、『患者さんへの接し方の工夫』と題して、
今年度第2回目の家族教室を開催しました。
前半は心理室スタッフから、患者さんの症状再燃や再発を防ぐためには、
ストレスへの対処が必要であること、ご家族の理解や協力も、
再発を防ぐ大切な支えになること、
患者さんの状態に合わせた適切な関わりが重要であることなどをお伝えしました。
また、症状悪化を防ぐツールとして注目されている『クライシス・プラン』についても説明。
日頃から患者さんの様子に気を配り、要注意のサインが現れた時にどう対応するか、
あらかじめ話し合っておくことの大切さもお伝えしました。
後半のディスカッションでは、退院後になかなか社会復帰に繋がらないケース、
様々な身体症状が合併しているケースなどが話題に上り、
日頃なかなか口に出せない思いを吐露したり、
他のご家族の語りに熱心に耳を傾ける様子が見られました。
参加された方からは『参加した皆さんのお話がすごく参考になりました』
『周りにいる家族もストレスを溜めこまないように心身ともに健康でいたいと思いました』
などの感想をいただきました。
今後も今回のように、ご家族同士で語り合い、
励まし合える機会を提供していきたいと考えております。
(家族教室委員会)
2019.10.31 (木)
医療安全委員会による研修 『離院』について
医療安全委員会による研修 『離院』について
10月24日、今年度の医療安全管理委員会の活動の一環として、
『離院』に関する職員研修を実施、
病院全体で30名の職員が参加しました。
レクチャーは看護部副部長の青嶋が担当。
精神科の場合、無断離院が他の診療科に比べて、
事故や事件、自傷他害、行方不明など
二次的な事故に繋がりやすく、
その場合は病院の責任が問われることが多いため、
どのような対策が必要になるのか、
事例を交えた解説がなされました。
離院に至るリスク要因として、
患者さんの病状悪化や入院の不同意、家族の非協力、
また、病院側の不十分な病状把握やスタッフの連携不足、
管理・構造上の問題などがあげられます。
離院を防ぐためには、こうしたリスク要因を出来る限り減らし、
医師や看護師のみならず、
コメディカルスタッフや事務部門の職員も含めて、
必要な情報を共有し、連絡・連携を密にして、
対策を取っていくことが大切です。
安全管理の基本的な考え方とされる
『スイスチーズモデル』にならい、
多層的・多重的な安全対策を整えていく必要があります。
※図版『スイスチーズモデル』 出典
交通安全時評 交通安全あれこれ
交通リスクコンサルタント 小林實
59回『スイスチーズの大きな穴』より引用